餡とかわ【後藤福進堂の金柑まんじゅう】
大福、餃子、肉まん、どら焼き…
どれもこれも「餡とかわ」。甘いしょっぱいどちらでも、餡とかわで出来た食べ物にはなんとも言えない魅力があります。「好きな食べ物は白玉です」、と公言している私は【もちもち】と書いてあったら手に取らずにはいられない無類のもちもちむちむち好き。こちらはキラリときめく「餡とかわ」に出会えたときに、その素敵さをみなさんにおすそわけしていく不定期通信です。
今日は秋田県角館市にある、後藤福進堂の金柑まんじゅう。
昨日秋田で聞き書きの先生である塩野米松さんからいただいた。「盛岡から何年も、よく秋田まで通ったね、おつかれさま」と。
本当は私が「塩野さん、20年、おつかれさまでした」と、お菓子やお酒、なにか労いの気持ちが伝わるものを持っていくんだった、お花でもよかったし、大好きだと言っていたnagasawa coffeeの豆も良かった。他にも聞き書きを勉強に来ていた方がいたのだけど、その方は「地元のおやつだ」と言って美味しそうなかりんとうを塩野さんにも、なぜか私にもくれて。ますます、なぜ!!私は今日手ぶらなの!!!と数時間前の自分にがっかりした。
帰りの車の中で、甘いものが欲しくなって箱を開けた。白い一口サイズに、緑がちょこんと真ん中にあるビジュアルはどこかしゅうまいぽくて、口の中が塩気モードを準備しそうになり、いやいや、とそれを振り切る。まんじゅうだよ、甘いモードでいいよ。
一口で食べてしまうのがなんとなくもったいなくて、半分、と思ったら、ふわっと爽やかな柑橘の香り。…そうだ!!金柑まんじゅうだった!驚いて口から大事なまんじゅうが落ちそうになる。あぶない。だいじなまんじゅうが。一緒に入っている甘さ控えめの白あん、もっちりとした薄めの皮。いやでも、薄すぎない。ちょうどいい食べ応え。ハイカラな気持ちになる。
自宅に帰ってから調べてみたら、「後藤福神堂は140年以上の歴史がある和菓子屋、金柑まんじゅうは全ての工程を店主1人が行うため、作ることができる数が限られている、それに加えて全国から注文が入るため予約必須。」と書いてある。予約必須。
じんとする。自分が20年間続けてきたお仕事の最終日に、好きで手伝いに行ってる私へ、おつかれさまのお菓子をわざわざ予約して準備してくれたのか。
私のばたばたした朝と、なんて差だ。なんて心遣いだ。
次にお会いする時には、盛岡の美味しいものをいくつも詰めて贈ろうと思う。ぱくっと食べた時に少し驚くようなものを選ぼう。
ちょっと切ない、餡とかわ。おいしいよねえ、餡とかわ。
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